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真鯛仕掛け等々 [仕掛け道具]

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前回の釣行は雨で寒そうなので中止にして余った時間で道具箱の整理をしました。
上の道具箱は真鯛用と青物用です。その他にイカ用やカワハギ用等々無駄に多いです。


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真鯛用の道具箱も整理しました。鈎の種類が多く一番スペースを取っています。
使わないのはだいぶ捨てましが諸々こだわりが出る所なので中々減りません。


あまり技術系のブログにしたくないのと
そもそも仕掛けや結びを分かり易く説明できる自信が無いので避けていましたが。
2本鈎仕掛けと鈎結びについて質問が有りましたので出来る範囲で記載します。

鈎結び
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(真鯛用)
真鯛用の3~4号の仕掛けは編込みをします。
結束強度を上げるのと叩きからハリスを保護するためです。
通常編込みをする場合は添え糸をしますが私は添え糸は使いません。
ハリスを二つ折にして本結びで結びます(端糸が輪になり締め込み易いです)。
本結びが切れる箇所は結び目とハリスの境なので編込みで補強すると強度が上がります。
回数は喰い込みを意識して叩きが隠れる程度(上記写真)から多めまで用意します。
叩きが隠れる程度なら最後の切り口を斜めに切りオキアミのズレ防止にします。
夜行玉を使う場合、夜行玉のズレ防止を兼ね多めに編込みをしたりします。


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(青物用)
ワラサなどの6~8号以上の結びも本結びです。
通常の結びに近いですが締め混む前にチモト側の輪を8の字にして枕にします。
こうすると環無の坂本結びとほぼ同じ結びになり強度がでます。
普通に環無坂本結びを結んでも良いです。


2本鈎仕掛け
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通常枝スは本線に編込みや8の字で結ぶ事が多いと思いますが私はしません。
ダブルの編込み結びを作り先端の輪を本線を通します。
(遊動の首振りになります)

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編込から先は2本撚りにしてハリスに張りを持たせ手前祭り対策をします。
故中井戸嘉彦氏の鈎結び二重補強結びを枝スに利用します。


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本線に編込みをするか2段テーパーの結び目やサルカンを利用して位置を決めます。

重要なのは鈎先を必ず上にする事です。
後付けと2本撚りの捻じれの調整で鈎先を上にします。
雑誌等々の2本鈎仕掛けの説明では、やれ編み込みや、やれ8の字や、
枝スの結び方が中心で鈎先の向きを気にした説明は聞いた事が無いです。

ダブルの編込みで非常に強く首振りと2本撚り効果で手前祭りし難い仕掛けになります。
天秤側のハリスを切り枝スを通し結び直せば1本鈎から即席の2本鈎仕掛けになります。

欠点は烏賊船の船長がビーズを嫌うように枝スが他の人の仕掛けと祭ると解け難いです。
稀に枝スに真鯛が喰い付き先鈎に青物が喰うとヘンチクリンな引きがする事が有ります。
上記2点は枝スの上に軽く編込みをして遊動幅を狭めれば多少改善します。
私は2本鈎仕掛けは年に数える程しか使いませんが良く使うなら作るのが面倒臭いです。

手前祭り対策を考えればイカ用の回転ビーズで枝スを出すのが一番です。
ただビーズ自体は意外に強く強度的には何とかなるのですが枝スの結びが難しく
ダブルラインの8の字でも編込みでも期待の数字が出ないです。


サルカン結び
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(ダブルの編み込み)
サルカン等の結びはダブルの編込み結びです。
通常仕掛けは鈎が一番弱いので一般的なサルカン結びの方が強度が有ります。
しかし鈎結びの強度が上がると結びの強度が逆転する事が有ります。
ダブルの編込み結びは強度が強くまた非常に安定しているのが特徴です。
サルカンの輪に綺麗にダブルで巻けてさえいれば誰が結んでも失敗しないです。
この結びで強度不足を感じるなら仕掛けを太くする以外ないです。


入れ食いで手早く仕上げたい場合は下記の結びをします。
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(最強結び)
故中井戸嘉彦氏の最強結びです。
これもサルカンの輪に綺麗にダブルで巻けていれば比較的強度がでます。
ダブルの編込み程は強く無いですが結び目も小さく、
無駄を切り捨てた結びで好きです。


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(ダンゴムシ)
ダンゴムシと言っている我々のオリジナルの結びになります。
これもサルカンの輪に綺麗にダブルで巻けていれば強度がでます。
また端糸が横に出るので縦に出る最強結びよりトラブルが少ないです。
強度もあり結び目も小さく失敗の少ない結びです。

端糸が縦に(上向きの場合)出る結びだとその箇所がV字になり、
他の糸を乗っけて絡む事があります。
端糸が横に出る結びの方がトラブルは少ないです。


ハリス同士を結ぶ場合は1本添え糸を添え3本で結ぶと飛躍的に強度が上がります。
テーパーの場合は添え糸を下ハリスに編込むと更に強度が上がります。
8の字で枝スを出す場合も添え糸を1本噛ますだけで強度が違います。
直結は結びの種類よりナイロンの添え糸の方が効果が高いです。


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結びの強度はデジタル秤で引っ張って測定します。


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細ハリスは机の脚を利用します。


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太ハリスは丈夫なバーを利用します。
10kgを超えると切れた反動で鈎が飛ばないようにしないと怖いです。
他のも強いチチワ結びやハリスの色、鈎の種類も有りますが機会が有れば紹介します。


その他
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私は仕掛けを作る時に上のハサミを使います。
シマノの2,000円クラスより上の切れ味が1,000円以下で買え流石タミヤです。
ハリスを斜めに切る事も多いのでお勧めです。


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スプールシートに号数や長さを書いて貼り付けます。
防水で滲まずまた剥がしやすいので使い勝手が良いです。


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ここ数年時計代わりに使っていたキッチンタイマーがついに壊れてしまいました。
最近は防水なのでストップウオッチを釣り用時計にしています。


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滑り止めシートや浴槽用の滑り止めマットと買い物カゴ。
循環ポンプの海水で仕掛けが流されたり強風で飛ばされたりして仕掛けが祭るの予防します。
若い頃は勝負のような釣りで1秒でも手返しを早くするために使っていました。
今は持って行きませんが初めて乗る船で有った方が良いと思う事も有ります。


前にも書きましたが私の尊敬する相模湾の名真鯛師は
ハリスだけ8m、10mとスプールシートに巻いて鈎はわざわざ船上で結んでいました。
その真鯛師は作り置きで結束強度が落ちるのを嫌い鈎は必ず直前に結びます。
揺れる船で鈎を結ぶ手間を考えれば当然前もって仕掛けを作った方が楽ですが
その人は前日に鈎を結ぶ事さえ強度が落ちるのを気に掛け嫌っていました。
上手いと言われている人ほど目に見えない些細な事を大切にするようです。

また仕掛けを作る前には石鹸で良く手の油脂を洗い流します。
ハリスの色や透明度を気にするが自分の手の油脂は気にしない人も多いようです。
手の脂がハリスに付けばその部分は濁ります。
小手先のテクニックにより基本が大切になります。
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コメント 4

ryang

勉強になります。
ハリス、やはりそうですよね。
日焼け止めなんかをがっちり塗るので
これハリスに付いてしまうけどなぁー、って
そのままでしたが、これからはできるだけしっかり
手を洗います。
by ryang (2015-12-06 23:43) 

よっちん

ryangさん、釣り人が勝手に解釈しているだけで
本当の所はお魚さんしか分からないです。
日焼け止めクリームの匂いで寄ってくるかもしれませんしね。
by よっちん (2015-12-07 09:39) 

ayasolo

こんにちわ
コメント失礼致します!
すばらしく美しい仕掛けですね
わたしも真鯛仕掛けは万力や机の脚を使います
いろいろととても参考になります!
by ayasolo (2015-12-07 14:35) 

よっちん

ayasoloさん初めまして、コメント有難うございます。
仕掛けも凝り出すと限がないですね。
by よっちん (2015-12-11 12:34) 

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