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コマセ真鯛仕掛け道具 [仕掛け道具]

私の周りにコマセ真鯛釣りを始めたいと思っている人間がいます。
話を聞くと分から無い事が多い様です。言われて見れば海や船宿によって諸説紛々。
今回は私がよく行く相模湾・東京湾のコマセ真鯛の道具と仕掛を取り留めも無く纏めます。
あまり参考にはなら無いかも知れませんが。


~竿~
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(剛樹&アリゲーター)
竿は剛樹の長・中・短とアリゲータの長・短をその時の気分で使い分けています。
(時化なら長め凪なら短め、深場でコマセや合わせを効かせたい時は長め等々)

現在の相模湾・東京湾は2m50cm位の竿が標準的な長さです。
釣り師にとっての竿は侍で言う所の刀の様なイメージですが。
コマセ真鯛は竿よりリールのドラグ性能の方が重要で竿はさほど・・・が現実です。
竿は「魚の重さが分かる」事が大切で、分かる竿なら竿の硬さは好みで良いと思います。
迷ったら2m50cm前後の真鯛竿を買えば無難に使えます。


~リール~
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(shimano フォースマスター2000mk)
私はフォースマスター2000mkを使用しています。
コマセ真鯛釣りは仕掛けの細さゆえリールのドラグ性能にやり取りを依存します。
「竿は一流、リールは三流」と「竿は三流、リールは一流」なら迷わず後者を選びます。
買うならドラグ性能を重視するのが良いと思います。
(ドラグ性能と耐久性はダイワよりシマノの方が全般に評判が良いです)

糸はライトでなければ相模湾・東京湾ではPE3~4号が多いです。
(人より早く落とそうや立ちを良くしようとあまり細くするとお祭りの原因になります)

PEはメーカーによって太さや精度、見易さを含めた耐久性に差が有ります。
迷ったらヨツアミのウルトラ2をFFTやヤギタで買えば無難に使えます。
パッケージの強度〇〇kgなどに踊らされずに実釣性能の高い製品を選ぶと良いです。


~ロッドキーパー~
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(DAIWA パワーホルダー)
ラークや2本足のパワーホルダーも持っていますがコマセ真鯛は1本足で充分です。
予算が許せば軽くてコンパクトのモデルが良いと思います。


~天秤&クッション~
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(夢の天秤&ロングライフクッション)
私は普段、夢の天秤を使っています(形状記憶の天秤は柔らかく収納がコンパクトです)。
最近試しにDAIWAのリーディングアームⅡを使っていますが、
夢の天秤の方が手前祭りしません。
(形状記憶の天秤は金属疲労で折れる事があり、定期的な交換が必要です。
交換サイクルはヘビーユーザーで1年、通常使用で2年が目安。「過去記載ページ」

天秤は仕掛けが絡まない事がお仕事になります。
コマセ真鯛は仕掛けが長く絡みやすいのでアームが長めの天秤が使い勝手が良いです。
(仕掛けを張り気味にして小さな当たりを取って行く時は短く固めの天秤が良いです)
購入後(お祭り対策「過去記載ページ」)を行います。

クッションはロングライフの1.5mm×150cmを使っています。
ロングライフだと1.2mm~1.5mm×100cmがコマセ真鯛ではよく使われます。
(糸を出せないポイントで常連さんが4mのクッションを使っている船宿もあります)
竿が長ければ合わせが効きやすいので柔らか目、短い竿だと固めみたい感じです。
(短竿でタメが効かないからと柔らか目にすると合わせが効かずポロリが多くなります)
その時の魚のサイズや水深、竿の長さで使い分ける効果的かもしれません。


~ビシ~
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(ステンカンS・M・L&サニービシ)
東京湾(剱崎)はステンカン、アミコマセの相模湾はサニービシがよく使われます。
サイズは仕掛けを入れている時間に比例して使い分けるのが定跡です。
超高めの棚で10分はかっぽいといてみたいな船宿は大き目。
餌取りが激しく1~2分で手返しする時はコマセが勿体無いので小さめ目な感じです。
(餌取り対策として餌取りをコントロールしたい時は逆に大き目を使う事も有ります)

コマセ釣りなのでコマセの撒き過ぎも良く無いですが撒かな過ぎも良く無いです。
その時期、その日、その時の適正量を見極めるのは難しいです。


~ハリス~
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(サンラインVハード)
ハリスは3~4号がよく使われます。私はサンラインVハード100を使っています。
強度測定するとVハードはシーガーグランドマックス系と似たり寄ったりで差は無いです。
ただスプール系の大きなVハード100は糸ヨレも少なく年間通して扱い易いです。
(冬場の低活性等ではグランドマックスFXの柔らか目の方が良いと思う事が有ります)

取り敢えずシーガーならFXR船以上、サンラインならVハードを使いたいです。
(2本鈎仕掛けでエダスは手前祭り防止で張りの強いグランドマックス、
先鈎にはしなやかなFX等ハリスをを使い分けている真鯛師も多いです)

またよく聞く「ピンクハリスは濁り潮に効果が有る」は効果は無いです。
数年間、数百枚の真鯛を釣って水色とのデータ取りをしましたが「濁り潮」は関係無いです。
ピンクハリスを売りたい人間のステマか結構いい加減な物です。
逆に「ピンクハリスは釣れない」もあまり当てにならずピンクでも普通に釣れます。
SV-Iなら強度も問題は無いです。

ジョイナーのブラウン系も数百枚の真鯛を釣ってデータを取りました。
こちらは多少効果が伺える数字が出ています。
ただ上記のハリスに比べ強度がワンランク落ちます。
(強度測定するとVハードとグランドマックスはその時の鈎結びの加減で
勝ったり負けたりですがジョイナーは誤差の範囲を超え数値は低いです)
(ブルー系は現在取り纏めています、ゼブラ模様のハリスは真鯛釣りに・・・でした)

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(デジタル秤)
ハリスの強度はデジタル秤で測定します。
仕掛けで一番弱い箇所は鈎の結びになります。
実際そのハリスがどの程度の負荷で切れるかは鈎結束性で決まります。
その為、ハリスの強度測定をする場合「ハリスを鈎に結び測定する」事が大切になります。
ハリス自体は強い(直線強力が高い)が鈎結びし辛い(鈎結束性が低い)糸質も有ります。
私の場合Vハードとブラックストリームを結ぶとブラックストリームの方が強度が出ます。
ブラックストリームの柔らかく粘る糸質が影響している様です。

未だに仕掛けを作っていて気になる事が有ると納得行くまで強度を測ります。
仕掛けを作っている時間より強度測定している時間が長く作業が進まない事も有ります。


~鈎~
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(実際はこの何倍の種類の鈎が道具箱に入っています)
鈎選びは【線径・形状・カラー】の順で決めて行きます。

【線径】
線径はハリスの強度に合わせ3号だと0.86mm、4号だと0.92mm前後が基準になります。
最近はパッケージにフトコロ強度が記載されているので参考になりますが
使用ハリスより1~2号程太いハリスを結び切れるまで引っ張り鈎の強度を見ます。
また線径と強度が合えば真鯛鈎に拘る必用はなくグレやチヌ鈎も使え選択肢が広がります。

【形状】
形状は主には鈎全体の大きさ、重さ、軸の長さ、フトコロ形状で決めます。
大きさ重さは釣れる魚の大きさに合わせます。
軸の長さはオキアミの姿勢を安定させる効果が有るので深場や早潮だと長めにします。
フトコロ形状はネムリに持っていくか早掛けに持っていくかはその時の状況になります。

例えばポロリが多いなら竿を長くする、クッション少し太目にする、棚を50cm上げる、
ハリス詰める等の対策と同時に鈎を早掛けにして小さな当たりが出た瞬間鬼合わせします。
逆に底付近の良型狙いの時は少しネムリ系の鈎に替えたりします。
(ネムリ系の鈎はフトコロが狭いので替える場合サイズ少し大きくします)

ヒネリの入った鈎は餌が回転すると言う理由で真鯛釣りではあまり使われません。
実際に使って見ると結構普通に使えストレートとは掛り所が違う事が多いです。
プラスの効果なのか分かりませんが何かしらの効果は有ります。
私は気配は有るが偶に餌だけ取られる時に使ったりします。

もし迷ったら素直な形状の鈎を使うのが一番ハズレが無いです。

【カラー】
カラーは目立つ・普通・目立た無いの3つに分け水色や餌取りと真鯛の活性に合わせます。

【総論】
上記の【線径・形状・カラー】は基本的なセオリーで正解では有りません。
迷ったらダメ元で色々試す以外無いです。

以下余談、ダメ元で色々試した過去の鈎結び。
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コマセ真鯛ではよくオキアミの頭だけを綺麗に取られると「真鯛ダ!」と言います。
普通はオキアミの尾を短く切って付け餌の全長を詰めたり軸の長い鈎に替えたりします。
私は一休さんの様にひらめきました(トン・トン・トン・トン・チ~ン!)。
「小さな孫鈎を頭に打てばそのまま口に吸い込まれるゼ!」
釣り具屋で渓流用の小さい鈎を買ってきて夜な夜な仕掛けを作りイザ実釣!
使用結果「こんちきしょうめ!折角苦労して作ったのに朝の一投でウマズラに切られた!」

亀城や剱崎の様な餌取りの多いポイントでは大抵朝一の数投で孫鈎が餌取りに取られます。
しかし餌取りの少ない冬場の深場では未だに「勝負仕掛けダ!」と言って使っています。

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苦労して作った仕掛けを朝一の数投で切られる日々が続いたある日、
私は再び一休さんの様にひらめきました(トン・トン・トン・トン・チ~ン!)。
「孫鈎とハリスを太くすれば一件落着ダゼ!、オマケニ鈎が2本でご利益2倍!」
釣り具屋で小さく太軸のグレ鈎を買ってきて夜な夜な仕掛けを作りイザ実釣!
使用結果「1本鈎よりも釣れるのかよく分からん・・・オマケニ作るの面倒臭い!」

重量を増やしたくなく太軸で小さなグレ鈎を探し完成しましたが1本鈎より釣れるか不明。
ただ仕掛けを張り小さな当たりを取る時には「ご利益2倍!」と言って偶に使っています。
効果が有る無しは別にして色々試す事が釣りの楽しみの一つかも知れません。

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ちなみにサクサス等のフッ素加工した鈎はチモトが滑り易いです。
紙やすりでチモトのコーティングを落としてからハリスを結びます。

ここまでを振り返って見ると竿やリールよりハリスや鈎の方が記載量が多いです。
下に行くほど書く量が増えているのは竿やリールよりハリスや鈎の方が重要なんでしょう。
釣りは魚の口に近い物から重要度が上がって行きます。


~仕掛け~
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【2段テーパーor通し仕掛け】
私は2段テーパーを使う事が多いです。
理由はそっちの方が釣れるからでは無く「経済性」です。
上ハリスは太いのでグレードを落としてもよいので安上がりです。
また2段テーパーで一番有難味を感じるのはワラサ等の青物が回っている時期です。
最後ハリスが太いので手繰り易く取り込みが楽です。
(細ハリスだと手が切れて怪我をしたりします)

上ハリスは下が3号なら5号、4号なら5~6号位の感じで調整します。
注意が必要なのは糸質によっては上ハリスに向かない製品も有ります。
また号数事に糸質を変えている商品も有り5号は向くけど6号は向か無いなんて事も。
私はジョイナー船パステルブラウン300mが安く手に入るので上ハリスに使用しています。
ジョイナー船は5号も6号も糸質が捌き易く上ハリスに向いています。

「通しと2段テーパーどっちが釣れるの?」と聞かれたら正直分かりません。
何年も同条件で検証しましたが相模湾・東京湾で記載出来る程の違いは見い出せないです。
では、どちらが良いの?と聞かれれば「経済性」「取り込み易さ」「捌き易さ」を考えれば
2段テーパーの方が分は良さそうです。(ただし結びの手間が増え時間が掛かります)
(外房のカモシ釣りではコマセ真鯛で2段テーパーが聞かれる十年以上前から
船上で「いま先糸(下ハリス)何号?」なんて会話が聞こえてました)


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【鈎結び】
私が真鯛釣りでしている鈎結びです。
下記は過去に記載した内容のコピーになります。

真鯛用の3~4号の仕掛けは編込みをします。
結束強度を上げるのと叩きからハリスを保護するためです。
通常編込みをする場合は添え糸をしますが私は添え糸は使いません。
ハリスを二つ折にして本結びで結びます(端糸が輪になり締め込み易いです)。
本結びが切れる箇所は結び目とハリスの境なので編込みで補強すると強度が上がります。
回数は喰い込みを意識して叩きが隠れる程度(上記写真)から多めまで用意します。
叩きが隠れる程度なら最後の切り口を斜めに切りオキアミのズレ防止にします。
夜行玉を使う場合、夜行玉のズレ防止を兼ね多めに編込みをしたりします。
「過去記載ページ」


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【2本鈎仕掛け】
私は年に数える程しか2本鈎仕掛けは使いませんので脱着式にしています。
仕掛け入れに何本か忍ばせています。
(餌取りが多く無ければ枝鈎は先鈎よりワントーン目立つカラーにするのが定番です)

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2本鈎仕掛けの根元はダブルの編込み結びを作り先端を輪にします。
天秤側のハリスを切り枝スを通し結び直せば1本鈎から即席の2本鈎仕掛けになります。
遊動の首振りと2本撚り効果で手前祭りし難い仕掛けになります。
鈎を結んだ後の後付けになるので鈎先を上に向ける様に装着出来ます。
また外したくなったら簡単に外せます。
「過去記載ページ」

最近2本鈎仕掛けの人が増えているそうです。
相模湾の船宿でも昔はあまりいなかったのにと常連さんが話していました。
2本鈎仕掛けはお祭りが多いので潮の流れや早い時や混雑時は控えるのがマナーです。
しかし人の多い時に胴の間のお客さんの2本鈎仕掛けを迷惑がるのに
四隅の俺達はたいして迷惑になら無いからいいんだ的な常連の居る船宿も有るそうです。


~バック~
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磯バックの様なチャックの有る製品は遅かれ早かれ塩噛みでチャックが使え無くなります。
船釣りではチャックの無いシンプルな製品が向いています。
私はシマノのタックルボートバッグXTと使っています。
お気に入りの商品が有ったら廃番臭をかぎ分ける様にして廃番になる前に買います。


~カッパ~
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カッパは素直に漁師カッパが良いです。
GORE-TEX等の防水透湿性素材は船釣りでは耐久性に難有りです。


~バッテリー~
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バッテリーは大型の最新船では不要ですが電源に不安の有る船なら有った方が良いです。
また家で電動リールの糸の巻き直しをする場合有った方が便利です。
メッシュのケースは本体を保護し持ち運びも便利です。


~クーラー~
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(shimano スペーザ45L&35L)
私はスペーザの35Lと45Lを使っています。
相模湾・東京湾では30L前後のクーラーが船上では多いです。
大きいクーラーで坊主だったら格好悪いと周りの目を気にする謙虚な人になったり、
小さいクーラーだと釣れ過ぎて入らなくては困ると取らぬ狸の人になったり、
釣り師の心理は乙女心の様に微妙な様です。

※気が向いたら加筆修正をしているので日によって書いてある事が違うかも知れません。

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